私自身が「セルライト」という言葉に出会ったのは、もう二十年以上前。三十五歳前後のスタイル抜群の米国人女性が、「セルライトをどうにかして」と、当時私が東京の原宿でやっていた「部分やせ」専門のエステサロンに訪ねてきたときです。ウエストはキュッと引き締まり、スカートからのぞく脚はスラッと長く、彼女にからだの悩みがあるとは思えませんでした。はじめて耳にする「セルライト」という言葉の意味すら想像できなかった私は、とりあえず「悩みのタネ」をみせてもらうことにしました。スカートを脱ぎすてた彼女のおへそから下の状態を目のあたりにし、私の目は点に!腰骨のあたりからひざの上までが、ただ太いというのではなく、表面がデコボコで皮膚にツヤやハリはなく、皮膚のすぐ下に巨大なスポンジを詰め込んでいるという感じで、古くなったマットレスを巻きつけているような状態でした。そればかりか、その部分の皮膚は薄く、毛細血管が浮きでており、ちょっとの刺激ですぐに内出血するほど敏感でした。その当時、サロンには下半身太りで悩む多くの女性たちが押しかけており、私自身、あらゆるタイプの下半身太りに対応できるノウハウをもっているつもりだったのに、このセルライトなるものには、まったくお手あげでした。私は即アメリカに飛び、セルライト施術をしているサロンを訪ね歩き、文献を集め、読みあさりました。それから十八年後のいまになってやっと、セルライトは日本人女性の関心事としてマスコミでとりあげられるようになりました。
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