学習環境というと、塾や家など「場」の環境に目がいきます。確かにその部分も重要ですが、もう一つ、子どもの心の内側にある学習環境にも注目すべきなんですね。以前、アメリカの教育心理学者・ローゼンタールという人が面白い実験をしました。まず、ある学校の生徒たちに知能テストを実施します。その中からランダムに選んだ子どものリストをつくり、「この子どもたちは今後数力月の間に成績が伸びるという結果が出た」と担任教師に伝えます。ランダムに選んだのですから、本当は知能テストの成績とは全く関係がないんです。しかし、担任教師は事実を知りませんから、「この子はやればできる子なんだ」と期待して子どもに向かいます。その結果、期待された子どものほうが、期待されなかった子どもよりも成績が伸びたそうです。これを心理学の学術用語で「ピグマリオン効果」と言います。期待すると、相手もそれに応えてくれる。その心理は家庭の中でも活用できるんです。