アーカイブ

ライセンスブランドはブランド品なのか

ブランド品は大きく二つに分類できる。一つが、インポートブランド品、もう一つがライセンスブランド品だ。インポートブランド品とは、ブランド本社が生産し日本に輸入された製品を指す。一方、ライセンスブランド品とは、ブランド本社(ライセソサー)からブランドの名前を使う権利や複製する権利を買った企業(ライセンシ士が、自社企画生産の商品にブランド名をつけて製品化した商品をいう。もっと詳しくいえば、ライセンシーにはマスターライセンシーとサブライセソシーがある。ブランド保有者からブランドの使用許諾を受けるのがマスターライセンシー。マスクフイセソシーから特定の品目について使用許諾を受けるのがサブライセソシーだ。サブライセソシーは、マスクフイセソシーに一定率のライセンス使用料を払う。ライセンスビジネスとは、下から上へとライセンス料が上納される仕組みなのだ。ライセンスブランド品は、カルダンやサソローラソがデザインしていたわけではない。ブランド本社が手がけた製品の複製品もあれば、ライセンスを買った企業が自主企画した製品もある(こちらのほうが圧倒的に多い)。考えてみて欲しい。カルダンがいちいち、便座カバーをデザインするわけがないではないか。ライセンス品とは、ブランドの複製権や専用使用権を取得した企業が作り出した商品だ。生産地もインポートブランドとは異なり、必ずしもブランドの本国とは限らない。フランスのブランド品が日本産、時には製造コストの安いメイドーイソ中国やメイドーイソ台湾だったりする。デザインするのも日本人だ。サソローラソらしいデザインに仕上げ、ブランド側の許可を得て、市場に送り出していただけのこと。それでも、サソローラソのブランド品であることには変わりがない。だからこそ、日本にあれだけサソローラソのブランド品があふれたのだ。「名前だけ借りたライセンスブランド品なんて本当のブランド品ではない」と考える向きもあるだろうが、実はこのライセンスブランドこそ、ブランド市場を拡大した立役者だ。三〇年前、インポートブランドをやすやすと買うことのできる消費者は限られていた。ライセンスブランドは、日本人とブランドとの距離感を縮め、ブランドの大衆化のきっかけを作り出したのである。